損害保険の基礎知識

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運送保険

 運送保険というのは、文字通り荷物を運ぶ際の事故に備えるための保険です。運送保険に加入していれば荷物に万が一のことがあった場合、補償してもらえるというものです。多くの場合、この運送保険を利用するのは毎日多くの荷物を運ぶ運送業者などが加入することになります。この場合の運送保険は、損害賠償保険です。これから紹介する、海上保険や貨物保険も、荷物に対する保険ですが、運送保険の場合は、陸路、海路、運送保険など、数多くの運送手段に対応して荷物の補償を行います。例えばトラック保険など、より補償の範囲を狭めたほ保険などのほか、最近では引越荷物に対する運送保険などもありますし、運送保険は多様化してきています。

 また、個人でも、宅急便などで高価なものを運んでもらう場合には、任意で加入することがあります。この場合は、自分が自分の物にかける、物に対する保険になります。ヤマト運輸の運送保険を例に、詳しくみていきましょう。ヤマト運輸の運送保険は、宅急便一個につき、30万円を超える品物に対して掛けることができます。保険料はというと、一般貨物の場合は、一万円につき10円、30万円であれば300円、100万円の荷物であれば1000円必要ということになります。そして機械類・易損品・引越荷物の場合は一万円につき20円、特別易損品(ガラスなどの割れやすいもの)の場合は、1万円につき50円となっています。もちろん宅急便に限らず、郵便や宅配便など、各社が同様の運送保険を用意しています。といっても、この運送保険に個人で加入しなければ、破損した場合の補償が無いという訳ではありません。ですが各社、約款を見れば分かりますが、壊れやすいものは壊れないように梱包されていなければ、基本的には補償はしてくれません。また、壊れやすいものを、取扱注意、割れ物注意などの指定がなされていなければ、こちらもなかなか補償はされません。その点、運送保険を利用していれば、どんな取り扱いが必要なのかも分かり、また補償のための交渉もスムーズに行えます。また運送保険なしの場合には、保証金額に上限がありますから、高価な品物などであれば運送保険を利用したほうが安心です。