損害保険の基礎知識

HOME > 損害保険の種類 > 傷害保険

傷害保険

 傷害保険というのは、文字通りケガをした場合に補償を行う保険のことです。傷害保険は、生命保険と同様、「人」にかける保険ですが、補償されるための条件はあくまでも突発的な事故などによるケガや死亡であるという点が、生命保険の「人の生命」に掛ける保険とは意味が異なるのです。障害保険では病気や、病気が原因の通院や死亡などは補償されません。生命保険に比較して、傷害保険の保険が安い理由はここにあります。日本人の死因は、その半分以上がガンや脳梗塞などによる病死です。それでは事故死となる人はどの程度なのでしょうか。これは死亡者数全体から見て、3~4%です。生きている人間、100人の内、3人か4人が事故死するわけではなく、死亡者全体の内の割合ですから、事故死というのはやはり珍しい死因なのです。また、死亡しないにしても、ケガをして入院する人と何らかの病気で入院する人の数で比べても、圧倒的に病気で入院する人が多いですよね。つまり、病気が原因の入院や死亡に、保険金が支払われないという条件は、生命保険に比べて、保険金が支払われる割合がそもそも極端に低いからなのです。

 また、病気のリスクが、年齢や性別、既往症などで左右されるのとは異なり、ケガをするリスクは職業によって異なります。当たり前ですが、事務職の人が仕事で大けがをする可能性と、工事現場などで体を動かして働いている人が大けがをする可能性は、断然後者が高くなっています。ですから傷害保険の場合は、その人の健康状態とは関係なく、ケガをしやすい環境かどうかで保険料が上下します。そして、病気があるかどうかはあまり関係ないので、生命保険の契約とは異なり、健康診断書の提出や、健康診断を受けるという事はないのです。

 傷害保険は通常、普通傷害保険、家族傷害保険など、保険対象によって名前が変わります。普通傷害保険は、文字通り被保険者が1人の傷害に対する補償で、家族傷害保険の場合は本人だけでなく配偶者と同居する未婚の子供も被保険者となります。このほかにも、各保険会社が様々な傷害保険を販売しています。これから紹介するレジャーに関する保険も、その保険内容に傷害保険が含まれています。