損害保険の基礎知識

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賠償責任保険

 賠償責任保険は、自分がなんらかの賠償責任を負った場合に備え、その賠償金を補てんすることを目的にした保険です。賠償責任保険ですから、何らかの加害者となり、法的な責任を果たさなければいけない場合に備える保険だと考えればわかりやすいでしょう。

 車の保険で考えると、よりわかりやすいので車の保険を例に紹介します。自賠責保険と、任意保険では、対人賠償責任保険、対物賠償責任保険は、万が一誰かに損害を与えた場合に支払う必要があるお金をカバーする保険ですから、賠償責任保険の一種と言えます。つまり自分が加害者となり、被害者に支払うお金のための保険なのです。対して車両保険は、自分の車を全損してしまっても自分に賠償することはあり得ませんから、単純に「物」への保険ですから、もちろん賠償責任保険ではありません。実際には任意保険の対人賠償責任保険、対物賠償責任保険は特約ですから、狭義の意味では賠償責任保険ではありませんが、仕組みはお分かり頂けると思います。

 個人向けの賠償責任保険では、ゴルファー保険やテニス保険などがあり、企業が加入する賠償責任保険では、特定業務向けのものと一般企業向けのものがあります。また、賠償責任を問われる可能性のある職種、医師や公認会計士、宅地建物取引主任者などが加入する保険などがあります。そうした職業でもなければ、普通に生活をしている場合、賠償責任を問われる事態というのはあまりありません。ですから車の対人賠償責任保険くらいしか縁が無い人も多いはずです。